NHKドラマ「遥かなる絆」撮影レポ |
─撮影で印象に残ったことはありますか?
小道具はすごいわ、ほんと。TVを見よっても気がつかんような所まで気配りしててね。
仏壇も持ってきてたよ。本も昔の本を持ってきてるんやけど、その本も表紙のところがすり切れて何回も読んだって感じの本で。扇風機から蛍光灯から…全部70年代にあわせたものやったね。
⇒なんということでしょう!室内のbefore/after
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タクシーもね、窓がカクカクの昔のもんじゃないといかんて言われて。ほら今のタクシーって流線型でしょう。そのカクカク窓のタクシー探すのがまた大変。これは板金屋さんに聞くのがいいわぃ言うて、コレコレこうなんやと写真見せてね、これやったら明浜の人が持っとるかもって話になって、明浜まで見に行って当日取りに行ったんよ。タクシーの頭のランプはNHKさんが用意してね。寿司もね、70年代の新聞か何かに載ったやつなんだろうね、鉢盛の写真があってそれ見て「こんなん作ってくれ。」って言われて。お寿司屋さんに頼んだけど 「今はこんなのできん。今の材料と昔の材料は違う。」 なんて言われて。でもいろいろ話をしたらその気になってくれて、写真の通り作ってくれたよ。
あ、ビールも「NHKビール」やったよ(笑)。
そんなもんで、最近TVを見る目が違ってきたよね。小道具とか主役の横におる人の顔とかまで気になって「こりゃ苦労しとるなぁ。」とか思うようになってね(笑)。
⇒なんということでしょう!玄関のbefore/after
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─ジャーナルも当日取材したかったです。情報キャッチが遅くて残念です…。
撮影は丸1日。朝7時から夜9時までかかったかな。
二及の人は皆知ってたと思うけど、そこまで「ドラマの撮影やりますから!」とは言ってなくて、それでよかったと思うよ。
車の音ひろうたらいかんでしょ。昔はそんな車通らんから。だから当日車止めたり、車過ぎるの待って撮影したりしたですよ。車停める場所もないし、結構遠くまでカメラに映り込むから、人が多いと大変だったろうなぁと思う。
「ほんばーん!」って声がすると、伊藤栄子さんが「しーっ!」って言ってね。だいぶ遠いところにいても、音拾わんように気配りせないけんかったですからね。
─終わって振り返ってみて、ドラマ撮影の感想はいかがですか。
あれやこれや大変で忙しかったけど、とても楽しかったねぇ!
些細な事でも連絡したり。NHKさんが夜景の事を気にされてたんで、頼まれてもないけど夜景の写真を送ってみたり…こぅNHKさんの熱意に応えようかなっと思ってね。
関わってくれた皆が「いい思い出ができた!」って言うてくれて。あんまりこういう機会もないし、よかったよ。本当に楽しかったわ!